持続可能な資本主義とはなんだ?
僕は、現在も環境に関する本を読み漁っている。その中で気づいたことがある。地元の図書館にある多数の書籍の中から偶然手にした30年以上も前に書かれた本の中に、『サステナブル』という言葉が使われていたのだ。
持続可能な社会の実現は、すでに30年以上も前から叫ばれていたことを知った僕は、この本を読み進めるうちに、ある一つの事実を知る。30年前の日本では、首都圏では産業廃棄物を処理しきれず、東北地方にゴミを処理させていたのだ。
なるほど。日本は高度経済成長の中で、大量生産、大量消費社会が構築されていったが、その中で、大量廃棄の能力が組み込まれたリサイクル社会を実現できないまま、2020年を迎えようとしている。いや、日本だけではない。この30年の間に、世界経済はグローバル化し、世界の先進国のゴミは、発展途上国に持ち込まれている。グローバル化した資本主義が暴走し、環境問題を地球規模にまで発展させてしまったのだ。
こうして、僕は少しづつ環境問題という大きな社会課題と真に向き合って行くようになっていた。
そしていよいよ、『サステナブル』というキーワードが、僕の平和ボケした脳を強烈に刺激する日が訪れた。文字でも言葉でもなく、実際に見える絵として、僕の目の前にその姿を現したのだ。
その作品は、『サステナブル・キャピタリズム』
長坂真護という一人の天才美術家が描いた現代アート作品だ。精神的にも物理的にも、現在の環境問題を取り入れられたその作品は、実は作品自体が、資本主義経済の中に位置している。
その作品が持つ精神性やリアリズムに触れた時、僕の中で守り続けてきた何かが一気に崩れ去った気がした。
長坂真護さんがアートを使って環境問題を解決しようとするその手法は、まさに、『持続可能な資本主義』だ。
長坂真護さんの活動は、これから僕が執筆する記事の中でも、詳細に記していくことになるだろう。世の中には、もっと人が評価すべき才能があり、活動がある。